2011年04月07日

浜岡原発は、決して「福島」にはならないという説明会

4月6日の夜7時から、浜岡原発のお膝元である御前崎市佐倉公民館において、中部電力による住民説明会が行なわれた。今回の説明会では、福島第一原発が地震のあとの巨大津波によって重大な原発震災を引き起こしたという事実から、津波対策に重点が置かれていた。

浜岡原発は、決して「福島」にはならないという説明会

つまり防護壁を新たに築き、緊急用の発電機を高台に移動すれば、充分に防げるという説明に終始していたのだ。しかし、発電機を移動するのは短期間で行なえるだろうが、12メートルの高さの防護壁を築くのは3年ほどかかるとのことだった。その前に懸念されている東海地震が襲えば意味のないことになってしまうし、それに石巻市では防護壁を築くのに30年という長い年月を費やし、1300億円という巨額な費用を投じて完璧な防護体勢を整えていたはずだったのに、今回の津波であっけなく崩壊してしまったのである。

 中電が過去もっとも多く使用する言葉の中に「想定外」という文句があるが、浜岡の地で原発震災が発生した時に「想定外」という言葉で簡単に片付けられたら、被災した我々は浮かばれない。今回の大事故によって世界中の目が日本にそそがれている。現段階では日本に対して比較的に同情的だが、「福島」の次にもし「浜岡」となったら、日本人は学習能力のない猿とバカにされ、非難ごうごうたる状態になるのは目に見えている。とにかく、このような大災害は、この小さな国土に一度きりにしてもらいたいものだ。

 地元の人々の気持ちの中に、浜岡原発が止まると電力が足りなくなるのではという心配がある。でも昨年夏、例年以上の猛暑だったのを皆さんも記憶しているだろうと思うが、その昨年夏、浜岡原発のすべての原子炉が停止していた時期があったが、停電はもちろんのこと節電の呼びかけもなかった。つまり浜岡原発が稼動していなくても、電力は充分に足りているのである。原発の依存率が東電の場合は50%だが、中電では15%なのだ。だから止まっても、ほとんど影響はない。それに、東京電力の場合も停止している火力発電所を再稼動させれば、夏場の電力は賄えると言われている。

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 私たちが声を枯らして停止して欲しいと訴え続けているのは、浜岡原発の救いようのないほどの地盤の脆弱さゆえである。私の知り合いの地質学者によると、一般的に相良層と言われている浜岡原発の地層はどちらかと言えば比木層に近く、砂岩と粘土層の互層でできている。固い岩盤などどこを捜してもなく、特に5号機の地層がもっとも軟弱だと言われている。2009年8月に発生した駿河湾地震の際にこの最新原子炉はとんでもない弱さを露呈し、50数ヵ所とも言われる損傷や不具合が発生した。この50数ヵ所というのは中電が発表した数字であり、実際はもっと多かったものと思われる。それに放射能漏れで多数の作業員が被ばくし、大気中に高濃度の放射能が放出されたのだ。


原発内で発生したことは一般の人に積極的に知らせることも報道されることもないので、知られざる事実だと思う。でも、実際に起こった事柄なのだ。駿河湾地震のときに異常な揺れが発生した5号機の地下には、「低速度層」と呼ばれる揺れを増幅させる地層があると中電は説明していた。この「低速度層」とは、中電の造語である。とにかく、揺れを増幅させる地層があることだけは認めたが、それに対して対策を講じるわけでもなく、同じ穴のムジナと思われる原子力安全・保安院のお墨付きが出たといって慌てて運転再開してしまった。

 しかし私の友人の地質学者いわく、その揺れを増幅させる低速度層はちょうどプリンのようなものだとのことでした。浜岡原発は、その上に建っているのだという事実を皆さんも忘れないようにしてください。上の写真は砂岩と粘土層の互層。手で簡単に砕けて実にもろいのですが、浜岡原発の地下はこのような地層になっていると言われています。

janjanblogより



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