2011年04月06日

県議選 浜岡原発訴え浮上

もし、福島第一原発のような事故が起こったら――。市役所を含む中心市街地が浜岡原発(御前崎市)の半径30キロ圏内に入る磐田市で、「30キロショック」が広がっている。市民にとって浜岡原発はこれまで身近な存在ではなかった。市の地域防災計画にも、原発事故を想定した記述は1行もない。


 旧磐田市が旧磐田郡南部の福田町、竜洋町、豊田町、豊岡村と合併し、新磐田市が誕生したのは2005年4月。それぞれ定数2だった旧市区と旧郡区が合区(定数3)されて2度目となる県議選は、現職2人に新顔2人と元職1人が挑む構図だ。
 告示日の1日、民主党・ふじのくに県議団会長で5選を目指す三ツ谷金秋氏(65)は、海沿いの旧竜洋町でマイクを握った。「チーム川勝」の知事与党を強調し、浜岡原発に関しては数字を挙げてこう語った。


 「浜岡原発は高さ15メートルの砂丘の内側に立地しているし、さらに高さ12メートルの防波壁を造る計画がある。あまり不安をあおるのではなく、停電の恐れなど現実を見据えて原発のあり方を議論していただきたい」


 同じく5選を目指す自民党の安間英雄氏(63)も、現職の「経験と実績」を強調する。約500人が集まった出陣式では、出席者が「今こそ防災対応ができる本物の政治家が必要だ」と、檄(げき)を飛ばした。


 スーツ姿にスニーカーを履いた安間氏は、壇上から「浜岡原発を止めるべきだという声もあるが、検証や対策を県にしっかりやらせて、磐田市も安心と思ってもらうのが私たちの役割だ」と呼びかけた。


 自民新顔の野崎正蔵氏(47)は、6期務めた自民党県議の後継として市議から名乗りを上げた。旧郡部の地盤を引き継ぎ、世代交代を掲げる。


 陣営幹部は「ただでさえ現職が有利な中、名前を知られていない新顔は大変。若さとバイタリティーで売り込むしかない」。野崎氏は「仕事をする政治家が求められている。自民党の2議席維持は至上命令だ」と走り回る。


 前回落選した無所属元職の柏木健氏(42)は、昨年末に自らが代表を務める「地域主権・静岡」を立ち上げた。「金や組織が必要なら、新しい政治家は育たない」と、金のかからない選挙戦を志す。


 「2大政党による足の引っ張り合いに警告を発したい。地方分権は国から与えられるものではなく、自ら勝ち取るもの。無党派による1議席獲得に向けて、市民力に期待している」


 共産党として磐田市区で久しぶりの公認候補となる野沢正利氏(67)は「オール与党の地方政治に活力を与えられるのが共産党」としたうえで、「浜岡原発の問題でも、県は県民の立場に立って行動していない」と批判する。


 選挙公報には浜岡原発の停止を真っ先に掲げた。停止を求める署名活動も若い母親層を中心に反応がいいとして、「期待をひしひしと感じる」という。

朝日新聞より



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